自動車検査員とは？詳しい業務内容や資格についてご説明いたします。

自動車検査員の業務は、整備の正確性の判断・車検時の証明書類の作成・整備工場などの整備士に対して指導・監督業務・検査施設の管理業務などがあります。基本的には、整備士が整備した車両が国の安全基準に適合しているか、その車が安全に走ることができるかどうかのの確認業務がメインです。この検査を「完成検査」と呼びます。

「自動車検査員」という資格は、国家資格であり、この資格を保有していると、一般的な整備後や車検時に最終のチェック業務を行うことが出来ます。整備の正確性、国家基準を満たしているかの判断をするポジションのため、とても重要かつ責任のある資格となります。この資格を取得するためには、まず都道府県で行っている自動車検査員教習を受ける必要があります。

この講習が終わったら、修了試験を受験し、これに合格すると、資格を取得することが出来ます。なお、自動車検査員講習を受講するには、条件があります。①整備士主任者として一年以上の実務経験・直近の整備士主任研修を受講していること・②勤務先が民間車検場で「指定整備工場」である、またはその指定を受けようとしていること。

テスト内容は計算方式と選択方式となっています。「基礎法令・整備士法令」と「検査関係科目」との科目があります。自動車検査員の合格率は都道府県別で発表されており、全国における合格率は非公開となっています。比較的国家資格の中では、取得がしやすい資格です。教習で学んだ内容が出題されるため、自動車検査員講習をしっかり受講していれば、高い確率で手に入れることができるものとなっています。

自動車検査員は業独独占の国家資格であり、整備士にはできない業務を担当できるため、当然ながら整備士より給与は高くなる傾向にあります。平均年収は426.7万円(平成30年度)で、40代では512.3万円となっています。また、整備工場は自動車検査員の資格保有者でなければ車の検査や車検を通すことができないため、自動車検査員の資格を保有していることによって資格手当が給与に加算できる場合もあります。